量子力学の森

<今の私にとって私はこの私だけであり、世界はこの世界しかない> 量子力学の森にわけ行った人が そう言った うーん、そうなのか 多世界理論は検証できるのか できないのか 検証できることが予測されているのか 予測されていないのか 量子力学をどう考え どう理解するかは 人それぞれ違う 量子力学の森に入り込み その先に見えてきた世界を説明しても 理解する人は少なく 直感的に批判する人ばかり 正しいとか 正しくないとかは 誰にも言えないはずなのに 専門分化し細分化し続ける現代の物理学のなかには 合意できなかったり説明できなかったりすることがたくさんある 19世紀までの自然哲学は完全に消えてしまったけれど 宗教的でない自然哲学的ならば合意も説明も容易なのではないか 多世界理論も 一旦現在の最先端の物理学から少し離れて考えれば SFのような理論ではなくなり まったく新しい理論に見えてくるのではないか なんだか量子力学の森が 青木ヶ原の樹海に思えてきた 量子力学の森にわけ行った人は いつになったら森から生還するのだろう